七つの池は、火と水と氷が、それぞれに残した窪みだ。
{権現池|ごんげんいけ}と{亀ヶ池|かめがいけ}は、火口に水がたまった池。{亀ヶ池|かめがいけ}のまわりでは、凍っては融けるのを繰り返すうちに、土が六角形にひび割れて、亀の甲羅のような模様になった。{亀甲砂礫|きっこうされき}という。
{五|ご}ノ{池|いけ}は、名のとおり五つの池で、大雨が降ると一つにまとまる。土樋ヶ池は、{烏帽子岳|えぼしだけ}の西から流れ出た溶岩が、谷をふさぐ天然のダムになってできた池だ。{大丹生池|おおにゅういけ}も、せき止められてできた池である。円空が千体の仏像を沈めて、大蛇を鎮めたという伝説がある。
{不消ヶ池|きえずがいけ}は、北風に吹き寄せられた雪が積もって、夏になっても消えない。{鶴ヶ池|つるがいけ}は、鶴の姿に似た形から名がついたとされ、{大黒岳|だいこくだけ}から崩れた土砂が、いまの輪郭をつくったという。
{水分岳|みくまりだけ}は、みくまりと読む。水の神に由来する名で、標高は二千八百九十六メートル。日本海側と太平洋側を分ける分水嶺の上にある。同じ空から降った雨や雪が、この境を境に、別々の海へたどり着く。
稜線の水は、今も二つの海へ分かれて、山を下っている。
池と、その名
- 権現池:勾玉に似た形から曲池とも呼ばれる。かつての噴火口に水がたまった池。
- 亀ヶ池:凍結と融解の繰り返しで土が六角形にひび割れ、亀の甲羅のような模様(亀甲砂礫)ができる。
- 五ノ池:名のとおり五つの池で、大雨が降ると一つにまとまる。
- 土樋ヶ池:烏帽子岳の西から流れ出た溶岩が天然のダムになってできた。
- 大丹生池(おおにゅういけ):円空が千体の仏像を沈めて大蛇を鎮めたという伝説がある。
- 不消ヶ池(きえずがいけ):夏になっても雪が消えない。
分水嶺
- 水分岳(みくまりだけ)は、水の神に由来する名。日本海側と太平洋側を分ける分水嶺の一部。
つづきを読む
- 峰の名前のいわれは
二十三の峰に残る名前
- 森林限界の先の暮らしは
森林限界の先で