この浅瀬に弧を描く石垣は、かつての漁師たちが、潮の満ち引きで魚を捕るために築いた、石の罠です。 石滬(スーフー)は、海岸の浅瀬に石を積み上げてつくる漁具です。満ち潮のとき、魚は石垣を越えて内側に入ります。潮が引くと、石垣の内側に、水といっしょに魚が取り残される。漁師はそれを拾い集めればよかったのです。…
この浅瀬に弧を描く石垣は、かつての漁師たちが、潮の満ち引きで魚を捕るために築いた、石の罠です。
石滬(スーフー)は、海岸の浅瀬に石を積み上げてつくる漁具です。満ち潮のとき、魚は石垣を越えて内側に入ります。潮が引くと、石垣の内側に、水といっしょに魚が取り残される。漁師はそれを拾い集めればよかったのです。
台湾では澎湖諸島の石滬がよく知られていますが、桃園の新屋の海岸にも石滬が残っています。
石滬は、一人では築けません。重い石を運び、潮に崩されないよう組み上げるには、集落の人々の力が必要でした。石滬は多くの場合、共同で持たれ、魚を捕る順番も決められていました。
漁のやり方が変わり、多くの石滬は使われなくなりました。潮に洗われて崩れたものもあります。近年、地元の人々が石を積み直し、石滬を直す取り組みを続けています。
干潮の時間、石垣の弧が、水面から姿を現します。
潮が満ちれば、石垣はまた海に沈みます。一日に二度、同じことが繰り返されています。