法と秩序の建築 ― 台南地方法院と美術館1館

法と秩序の建築 ― 台南地方法院と美術館1館

この建物には、入口が二つあります。両方を見てから中に入ってください。 一九一二年にできた台南地方法院。設計は、州廳と同じ森山松之助です。 大きなドームのある側が、訴える側、働く側の入口。もう一方は、連行されてくる人のための入口でした。同じ建物に入るのに、二つの道が用意されている。…

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この建物には、入口が二つあります。両方を見てから中に入ってください。 一九一二年にできた台南地方法院。設計は、州廳と同じ森山松之助です。 大きなドームのある側が、訴える側、働く側の入口。もう一方は、連行されてくる人のための入口でした。同じ建物に入るのに、二つの道が用意されている。 法庭のあと、地下に拘置所がありました。建築の美しさを見に来た人が、そこだけは足を止めます。 もう一つ、歩いて行ける距離に、白い四角い建物があります。今は台南市美術館1館。もとは、台南の警察署でした。設計は梅澤捨次郎。林百貨を建てた人です。 一つの街の中に、裁く場所、取り締まる場所、命令を出す場所が、徒歩圏に並んでいました。近代国家は、それをセットで持ち込みます。道路も、上水道も、病院も同じセットの中にありました。 今、警察署には絵が掛かり、法院には見学者が入ります。 建物は、持ち主が変われば使い道も変わります。変わらないのは、入口が二つあることだけです。

https://woud.io/tainan/ja/19