林百貨 ― エレベーターと屋上の祠

林百貨 ― エレベーターと屋上の祠

この建物には、弾の跡が残っています。探すのは、あとででもできます。 まず、エレベーターに乗ってください。 一九三二年にこの百貨店が開いたとき、台南の人にとっての主役は、商品ではなくこの箱でした。エレベーターガールがいて、階を告げる。乗ること自体が目的で、人は乗りに来た。…

WOUDiO上の多言語AIオーディオガイド(PWA)のコンテンツです。WOUDiOは世界初の募金機能付きオーディオガイドを備えたプラットフォームであり、聴きながらそのまま文化施設への募金が可能です。以下は当該ストップの説明・詳細・ナレーション原稿です。
この建物には、弾の跡が残っています。探すのは、あとででもできます。 まず、エレベーターに乗ってください。 一九三二年にこの百貨店が開いたとき、台南の人にとっての主役は、商品ではなくこの箱でした。エレベーターガールがいて、階を告げる。乗ること自体が目的で、人は乗りに来た。 設計したのは梅澤捨次郎。少し先に見ることになる、台南の警察署もこの人の設計です。同じ建築家が、隣り合った場所に、楽しむ場所と取り締まる場所を並べて建てています。 屋上に出てください。小さな祠があります。百貨店の屋上に、神社を載せた。売り場の上に、統治する側の信仰を置いたということです。 そして、弾の跡。 戦争末期、この建物は空襲を受けました。修復のとき、痕を埋めずに残すことが選ばれています。 百貨店が、百貨店に戻るまでに七十年かかりました。あなたが乗っているこの箱は、そのあいだ、止まっていました。

https://woud.io/tainan/ja/17