辺津宮へ向かう石段の途中に、白い壁の上に朱塗りの楼閣をのせた大きな門が立っています。瑞心門(ずいしんもん)。海の底にあるという龍宮城に見立てて建てられた門だといわれています。 なぜ神社の入口が龍宮城なのか。この島の神は、海の神です。海の底には、海の神が住む宮殿がある。そう信じてきた人々にとって、門をくぐることは、海の神…
辺津宮へ向かう石段の途中に、白い壁の上に朱塗りの楼閣をのせた大きな門が立っています。瑞心門(ずいしんもん)。海の底にあるという龍宮城に見立てて建てられた門だといわれています。
なぜ神社の入口が龍宮城なのか。この島の神は、海の神です。海の底には、海の神が住む宮殿がある。そう信じてきた人々にとって、門をくぐることは、海の神の宮殿へ入っていくことでした。
門の名の「瑞心」には、清らかな心という意味が込められています。
参詣者の中には、海の上を渡ってきた人たちもいました。相模湾で網を引く漁師、荷を積んで湾を行き来する船乗り。彼らにとって海の神は、祈りの相手であると同時に、命を預ける相手でもありました。陸の道を歩いてきた人も、海の道を来た人も、この門で同じ宮殿に入っていったのです。
この島で龍宮といえば、忘れてはならない者がいます。縁起に登場する、五つの頭を持つ龍、五頭龍です。龍は、海の神の使いとも、海の神そのものとも考えられてきました。
龍宮の門をくぐった先に、龍の物語の続きがあります。石段は、門の向こうでさらに上へ延びています。