真夏の草原を飾るハマカンゾウ

真夏の草原を飾るハマカンゾウ

真夏の小網代の河口に近い湿原は、7月の半ばから9月のおわりまで、オレンジの見事な花が咲きこぼれる世界になります。ユリの花によく似ているのですが、咲き誇るのは、ハマカンゾウとよばれる、キスゲの一種。尾瀬ヶ原の夏を飾ることで有名な、ニッコウキスゲの、海岸性の親戚にあたる在来植物です。8月の半ばの、一年で最も暑い季節に満開を…

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真夏の小網代の河口に近い湿原は、7月の半ばから9月のおわりまで、オレンジの見事な花が咲きこぼれる世界になります。ユリの花によく似ているのですが、咲き誇るのは、ハマカンゾウとよばれる、キスゲの一種。尾瀬ヶ原の夏を飾ることで有名な、ニッコウキスゲの、海岸性の親戚にあたる在来植物です。8月の半ばの、一年で最も暑い季節に満開をむかえるハマカンゾウの大群落は、小網代の夏の湿原の世界を象徴する圧巻です。 干潟の西には、奥行き1.5kmほどのリアスの小網代湾が伸び、相模湾に開口しています。その開口部の南の岬の先端に、かつて、三浦氏の居城、荒井城がありました。その城は、1513年の真夏、対立する後北条氏の猛攻を受けて玉砕し、一族は壊滅。その城跡は、油壷という地名とともに、三浦氏の悲運をしのぶ、三浦の観光拠点ともなっています。その落城の日は現代のこよみでいうと、8月19日。小網代の岸辺の湿原を飾るハマカンゾウはまさにその落城の日の前後に、毎年、満開をむかえる、不思議な花でもあるのです。 主役: ハマカンゾウ(キスゲの一種/ニッコウキスゲの海岸性の親戚にあたる在来植物) 時期: 7月半ば〜9月(8月半ばに満開) 見どころ: 河口近くの湿原を埋めるオレンジの大群落 周辺: 小網代湾の岬の先に三浦氏の荒井城跡・油壷(落城は8月19日前後) 所在地: 神奈川県三浦市三崎町小網代 地図: 小網代の森マップ 公式サイト/Official Site: 小網代の森(神奈川県) 原稿監修 : 岸由二 (慶應義塾大学 名誉教授) 写真 : 柳瀬博一 (東京科学大学 教授) プロデューサー : 太刀川英輔 (NOSIGNER代表・慶應義塾大学特任教授) 発行 : NOSIGNER・NPO法人 小網代野外活動調整会議

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